皆さん、こんにちは(^▽^)/庚午スマイル整骨院です‼
今日は『胸背部の軟部組織損傷』についてお話します。
胸背部は広く僧帽筋という筋肉に覆われ、その下層には菱形筋、肩甲挙筋などの脊柱と上肢帯を連携する筋があり、さらに脊柱のそばにある一群の脊柱起立筋が脊柱を支えています。
頚椎とは異なり胸椎の個々の動きは著しく制限されているため、胸椎部の損傷でこの起立筋群が障害されることは少なく、投球などの激しい動作で菱形筋などの上肢帯の運動に関わる筋に損傷が起こりやすいのです。
もちろん、高所からの転落や重量物の落下衝突、交通事故などではその外力の強さと部位に応じた軟部組織の損傷が起こります。
重度のものでは、胸椎脱臼骨折による胸髄損傷や胸郭の損傷による胸腔内蔵機器の損傷が起こりうる。
*診断・治療法*
胸背部の疼痛は肩甲間部のものが多い他、胸椎棘突起間部に見られるものがあります。発生機序・疼痛の部位・損傷されている筋肉&靭帯を推定し、その部位を安静に保つような固定方法を選び、5~6日の冷湿布1~2週間の安静で緩解する場合が多いです。
*鑑別診断*
胸部を含めた脊柱には単純な外傷の他に類似の症状を呈する疾患が多く、患者の訴えはしばしば外傷とは全く関係のない疼痛を、過去の外傷と結び付けていることが多く、疼痛の発生部位から、脊椎性疼痛・傍脊椎性の疼痛および神経根性の疼痛に分けて考えると理解しやすいです。
◎脊椎性疼痛◎
疲れた時や立位で脊椎の奥深いところに感じる痛みで、背臥によって軽快します。持続性で安静にしていても軽快せず、持続する夜間痛がある場合は『悪性腫瘍』を疑います。もし、夜間のみこのような痛みが出現するなら『脊椎カリエス』が疑われます。普通、痛みが感じるのは羅患部であるが、時には腰仙部に感じることもあります。
◎傍脊椎性の疼痛◎
脊柱起立筋群の中に生じる疼痛で、かなり拡散し、部位がハッキリしません。筋性か靭帯性の疼痛です。背部の筋の結合織炎や脊柱側弯症でみられる疼痛がこれに属します。
◎神経根性の疼痛◎
疼痛の正確な局在性を明らかにすることで障害部位を確定することができます。胸郭の神経根に発する痛みは胸郭を斜めに前下方に走り、腹壁にまで達します。このような痛みがあれば『胸椎の外傷』『脊椎腫瘍』『椎間関節症』など、なんらかの形での神経根の圧迫がその原因にあります。
この疼痛に付随してみられる胸椎の外見上の変化として、突背・亀背・側弯などがあります。突背や亀背では『椎体の圧迫骨折』『脊椎カリエス』などによる椎体の破壊が原因となります。側弯は腰部に原因する疼痛を避けるための『疼痛(回避)性側弯』や『脊椎側弯症』がありますが、『特発性側弯症』は進行性で脊椎全体の疼痛を伴う場合があり、幼少期の側弯では専門医に診察を依頼するべきだと思われます。
以上が胸背部の軟部組織損傷についてのお話です。
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